八百万人の正式オープンを前に、私と住民ディレクター活動について、今一度、書いてみます。

 

私は映像制作の専門家でも何でもありません。子どものビデオを撮っていた程度の、どこにでもいる、ママでした。(いや、今でもそうかも)。

いろんなご縁で、「地域情報化」を仕事にさせていただいていたものの、子どもが生まれても、家は寝に帰る場所。ヒトサマの地域に(偉そうに)コンサルテーションさせていただいていながら、自分の生きる場所で何もしていない。子どもが2歳を過ぎたある日突然(本当に、ある日突然、としか言いようがないのですが)、「これはおかしい」と思い立ち、自分の住む杉並で、住民ディレクター活動を始めました。

 

なぜ、住民ディレクターか。仕事を通じて知っていた数々の地域情報化のプラットフォーム(道具)のうち、「生活者が自分自身のありのままを表現する」と説明を聞いた住民ディレクター活動のコンセプトが、ピタッとはまったから。映像は単なるツール(道具)。子育てと矛盾しない、それどころか、子育てしてる自分だからこそ発信し、社会づくりをする活動。

 

私は住民ディレクター活動をこのように感じて、ある日突然、実戦をはじめました。2005年4月のことです。

 

住民ディレクター(活動)は、テレビ番組づくり、メディアだと、単純に誤解されることが多いのですが、あえて「誤解」と書かせていただきます。大事なのは、人それぞれが持っている、ありのままの自然な生き方。もちろん十人十色、百人百色、八百万人八百万色、です。その根っこの部分の共感があれば、メディアは自ずとなっていく。

 

とはいっても、番組制作、メディアは一筋縄ではいきません。時間をかけて作りこんでいくことも、もちろん必要。杉並も、まだ全然、ひよっこの活動です。

 

住民ディレクターの根っこの部分、心の部分と、それを伝えるためにあるメディア(番組)制作。この両方を、全国各地の皆さんと共有しながら実戦していくためのネットワーク。それが八百万人と、私は考えています。